子供を教育することは難しい

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子育てについて

 子供を教育することは難しい。どういう子になってほしいかという自分の理想を子供に押し付けすぎても違う。でも、子育てにおいて何を重視するかはその家族次第だと思う。ただ、人それぞれ価値観は違うものであって、たまにその方針とは違う価値観を他人から押し付けられることもある。

家族旅行

 子供たちが大きくなり、家を出てそれぞれが自立して行ったことで、ある程度の自由を手に入れは僕の母は、日々を活動的に過ごしていた。アイドルのファンになり、追っかけをしたり、旅行をすることが趣味になっていた。年末に実家に帰ると、母は僕の住んでいる街に行きたいと言い出した。確かになかなか旅行で行こうとは思わない街に住んでいる。僕も仕事のために住んでいるだけで、もし僕が違う場所で仕事をしていたら、一生足を踏み入れることはなかったであろう場所だ。母も貴重な機会だと思ったらしい。特に観光できる場所もないが、自然が豊かで温泉があるので、旅館に泊まって温泉を堪能しようという話になった。

 当初は、僕と父と母の3人で泊まろうという話だった。しかし、その話を聞きつけた姉が私も行きたいと言ってきた。姉は、結婚し二人の子供を持つ母だ。今は、実家の近くに家を建て過ごしている。旦那さんが休日も仕事に明け暮れており、休日に子供二人の相手をすることに苦労しているという。息抜きと子供たちに貴重な体験を経験させたいという思いで今回の旅行に参加を希望した。

フロント

 当日になり、僕は駅の改札で待っていた。大量の人間が吐き出されるように改札を出る人が多くなってきた。ああ、そろそろ到着したかな。少し時間が経った後、父と母の姿が見えた。僕が手を振ると、それに気づき手を振り返した。その後ろに姉と姉の手をしっかりと握りながら、はしゃいでいる甥っ子と姪っ子が見えた。ワクワクがとまらない様子だ。甥っ子は僕に会うなり、リュックから恐竜を取り出し、今日持ってきたことを自慢した。「見せてくれてありがとう」そんなことしていると、せっかちな母が次の電車がどこなのか、早く行こうとせかされた。ホームに向かうと、電車はもう待機していた。始発の電車なので、早く乗ることができた。電車が動き始めると、子供たちは終始興奮していた。電車という狭い空間で姉の席にいたと思えば、母の席、僕の席とうろうろしていた。前の席をまとめて乗ったこととそこまで乗車している人がいなかったので、私たちは寛容にみていた。だが、姉だけはマナーを守らせたいようで「じっとしなさい」と叱っていた。それでも二人の興奮はおさまらなかった。姉は断念して、カバンからタブレットを取り出し、動画を検索し始めると、二人はすぐに群がり始めた。「これ観る代わりに席に座ってじっとするように」呆れたように言って席に座らせた。電車の中に初めて静けさが漂った。そうこうしているうちに目的地に到着した。駅から宿泊先まではすぐ近くで、あっという間に到着した。

 受付で姉と母が予約を確認し始めた。すると入口の前の広いロビーに二人がペタペタと向かい出した。慌てて僕は、追いかけて二人を捕まえた。受付はまだかかりそうだったので、興奮が止まらない二人を少しでも制御しようとしていると、ヒーローごっこが始まった。出会ってからこれまでの経験上、これを無理やり拘束するのは得策じゃないと思い、付き合った。もちろん、周りに迷惑をかけないように周囲を警戒しながらやっていたつもりだった。それなのに…。

 「はーい!いいですか?ここは入口なので、他の人に迷惑かかるので、ここで遊ぶのはやめてねー」受付の裏から出てきた制服を着たおばさんに注意された。少し、恥ずかしかった。子供たちに注意しているようで、それを注意せずに参加していた大人の僕に間接的に注意されたみたいだった。「すみません」すぐに謝って子供たちを姉のいる受付まで連れて行った。ちょうど終わってカードを渡されたみたいで、僕たちはそのまま部屋に向かった。

個性かマナーか

 僕は、子供には個性的であってほしいと願っている。周りがこうしているから僕もこうする。そんな子にはなってほしくない。自分の意志をしっかり持ってほしいと。だから、あまり子供に対して強制したりしない。ただ、マナーを守るのも大事だとも思っている。いい子に育ってほしいと。個性とマナーの塩梅は、考慮しているつもりだ。ただ、第3者からすれば、大人が注意しないのはいかがなものかだとか甘やかしていると思われるかもしれない。

 親、友達、他人それぞれ違う価値観で生きている。二人は、これからもその価値観に触れながら、すくすくと育っていくだろう。僕は、何が正しいか間違っているかではなく、今何が大事かという自分の意志を以って生きてほしいと心から思っている。

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